Diary

秋の夜長

読書の秋  

気持のいいお天気が続きます。
お出かけ日和ですが、夜の長い秋はじっくり本を読むのもやっぱりいいですね。

101y

気軽に読むのはペーパーバックの本や雑誌が多いのですが、こちらは久しぶりにハードカバーのもの。

「一日一菓」

新潮社のwebサイト上で、一年間毎日連載されたものをまとめた書籍です。

名前の通り、一年間365日、毎日お菓子と器をかえて解説を附した木村宗慎さんの本。
ともかく、ページをめくると、美しいお菓子と器の取り合わせにハッとして魅了されます。

なんとも雅で豊かで奥深いことよ…と思わされるのですが、決して堅苦しいわけではなく。
小さなお菓子と器の繰り広げる世界の素晴らしさにただただ感嘆です。

「銘菓の所以、老舗の思想、器の眼福。菓子と古器の多様な意匠を美しく伝えつつ、素材・技法・用語・歴史など資料編も充実。」とあるように、和菓子辞典のようにも読めます。

和菓子好きの私には、登場するお菓子の菓銘やお店が分かるのはうれしいこと。
京都のお店が多いので、「次はこれ!」と食べてみたい季節のお菓子がどんどん増えていきます。

器の素晴らしさにも圧倒されます。

骨董の器が多いのですが、それがとても新鮮。
季節の意匠や素材の器はそれだけで見てももちろん素敵なのですが、和菓子との取り合わせによってこの上ない輝きを放っています。

木村宗慎さんの美意識の高さと審美眼に、もう脱帽しかありません。
ご覧になっていただきたい一冊です。

そして同じ趣旨のもう1冊。

川瀬敏郎さんの「一日一花」

こちらも素敵ですよ!

2014-10-30