Diary
~食卓の夏景色~ Report 2
関野亮・ゆうこさんの器で美味しいレッスン 2015
~食卓の夏景色~ レッスンレポート
「食卓の夏景色」とつけたタイトル通り、広里さんがお二人の器に盛られるお料理は実に涼やかな表情で季節を写し取り、一皿ごとに皆さんの歓声が上がりました。
彩り豊かな夏野菜や旬に美味しい魚介類など、一つ一つの素材を丁寧に生かしたお料理はとてもすばらしいものでした。
字面で見ても、素材たっぷりのメニューがこちら…。
・夏の前菜
ガラスの器ならではの演出です。
オクラや山の芋、トマト、パプリカと夏野菜もたっぷり。
梶の葉で蓋を仕立て、楽しみが幾層にも重なった夏の前菜です。
・鮎と玉蜀黍真蒸の清汁仕立 神馬草 青柚子
夏のお椀には、軽く干した鮎があしらわれています。
漆器にはガラスの小物を添えると、夏は涼やかで美しいですよ。
・丸茄子の煎り出し 海老 茗荷
器のセレクトの秀逸さが際立った一品でした。
亮さんのRound Cupは透明な部分から見える料理の様が美しく、ゆうこさんの絣ボウルはフロストの向こうに見える食材の色合いが素敵でした。
・塩豚山椒ソースかけ 貝塚玉ねぎ 万願寺とうがらし
こちらはいろいろなプレートに。
美しい色合いの野菜、添えられた2種のソース、料理の色合いがダイレクトに見えるガラスのプレートにはこういったお料理がとても映えます。
夏のごちそう感いっぱいでした。
・蓮の蒸しおこわ
ドームを使った演出で盛り上がりました!
非日常なおもてなしのサプライズにはもってこいです。
ドームと受け皿の使い方はいろいろ多様。
使う楽しさを備えた器です。
・巴旦杏ゼリー寄せ
締めのデザートはうんとおめかしして…
gobletの口縁の広く浅いタイプは、飲み物だけでなくお料理やデザートにもいろいろ使えます。
ステムが長くて装飾の美しいグラスタイプの器は、スペシャルな演出が楽しめます。
すべて一点ものの亮さんのgoblet、食卓に並んだ様子は壮観でした!
花器に使ったのは亮さんのvisoシリーズです。高低の2タイプがあるので両方使うとリズムが生まれます。
「ガラスの割れた表情が好きで…」というところからのインスピレーションで生まれたvisoシリーズは、透明でシンプルなガラス作品ですが、とてもインパクトがあって表情豊かです。
お花を入れると美しい佇まいで決まります。
今回もとても人気でした。
小物類もガラスで揃えました。
カトラリーレストとナプキンリングは、特別にお願いしたゆうこさんの作品です。
レストはクリアとフロストの2タイプ、ナプキンリングは3タイプ。
夏の涼感を演出したい食卓のしつらえにぴったり。
小物類を変えるだけで、テーブルの雰囲気がぐっと夏らしくなりますよ!
ガラスは他のいろいろな素材との組み合わせがしやすい素材ですが、それによって季節やスタイルもさまざまに楽しめます。
今回は、輪島キリモトさんの漆器の折敷(山道盆)と、ステンレスの新作サイズのプレートという全く正反対のイメージのもの二つと合わせてみました。
Abundanteオリジナルのステンレスプレート、新作サイズ「ミニ」は、カトラリー置きと茶托の兼用で使ってみました。
今回は、広里さんにお二人の作品をじっくり見ていただいてからメニューを考えてもらいました。
そして、器と料理のマッチングがより一層素晴らしく、Abundanteが望む「こと」が表現でき、感動モノでした!
一つのお料理の中に、丁寧に手間暇かけた技とアイディアがたくさん詰まっています。
一品に使われている食材だけでも何種類にも及びますが、それぞれが引き立て合って、美味しさのハーモニーが見事でした。
ガラスという素材の特性を本当に美しく素敵に活かして下さいました。
「美味しいレッスン」ではいつもお料理に使った器が人気をいただきます。
それはとても嬉しいこと…
ハッとさせられるような思いがけずの使い方をしていただいて、私自身がいちばん驚いたりもしています。
今回もたくさんの「気づき」をいただきました。
ガラス作家さんにとっては、一番忙しい夏に差し掛かる時期の作品展の開催でしたが、お二人にはお料理に使いたい器や小物のリクエストをいろいろお願いしてしまいました…
ギリギリまで制作いただいたものもありましたが、皆さんにもご好評でよかった!
改めてお二人に感謝です。
ありがとうございました!
まだまだ暑い夏は続きます。
涼やかなお二人の作品は引き続きAbundanteでの常設展示でご覧いただけます。
皆様のお越しをお待ちしております。
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芦屋の陶芸ギャラリースペース Abundante(アバンダンテ)
陶芸・木工・漆器・硝子等の作品を展示しています
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